ドコモ5Gオープンパートナープログラム

  • 映像・音声伝送
  • クラウド

日本初、空港で5Gを活用した「遠隔アバター案内」の実証実験 成田空港の案内カウンターをアバターによりバーチャル化。
サービス向上と空港スタッフの働き方改革を推進。

将来的な労働人口の減少が見込まれる中、多様性の高い働き方を実現するために5Gは何ができるのか。5Gの活用により社会課題の解決をめざすドコモは今回、成田国際空港株式会社(以下、成田国際空港)と共同で「遠隔アバター案内」の実証実験を行いました。空港で5G を活用した遠隔での有人案内を実施するのは、日本初∗1の取組みです。

開催概要

実施日

2020.02~2020.03

実施場所

成田空港第3ターミナル2階 保安検査場前

参加企業・団体

国内空港で初となる「遠隔アバター案内」の実証実験

目前に迫った5G商用サービス前に、ドコモでは2019年9月20日(金)からプレサービスを開始しています。5Gの基地局を稼働し、本番サービスと同じ周波数帯で一般ユーザーの方に体験いただけるのはドコモ丸の内と五反田の2店舗、東京スタジアム、日産スタジアム、羽田空港とならんで、ここ成田空港ということになります。

実証実験は2020年2月~3月までの期間、成田空港第3ターミナルにて行われました。本実験では、ドコモが2020年春に商用サービス開始予定の第5世代移動通信方式「5G」を活用し、「遠隔アバター案内」のカウンターに設置しているマイクやカメラからお客さまの問い合わせ音声データや映像データを遠隔地にいるオペレーターに伝送。ディスプレイ上のアバターがお客さまと直接対面しているかのように、お客さまへのご案内を実施します。

今回の実証実験のきっかけについて、成田国際空港株式会社IT推進部情報企画グループ主任の田吹康大氏は次のように話します。

▲成田国際空港株式会社IT推進部情報企画グループ主任
 田吹康大氏

「もともと成田空港では『イノベーション推進による生産性革命』と題して、さまざまな空港業務の省力化、自動化をめざしていました。今回、ドコモから『ドコモ5Gオープンパートナープログラム®』への参加依頼を受け、さまざまな協議を経て現場で培われたノウハウや多言語スキルを有効活用する可能性を探るため、高速、大容量、低遅延、多接続といった特徴を持つ「5G」通信と、近年SNS上でも用いられることの多い「アバター」技術を活用した、「遠隔アバター案内」を国内空港ではじめて、成田国際空港第3ターミナルにおいて実施することとなりました。」

アバターによるスムーズな対面案内が実現

無人の応対ブースのディスプレイにはアバターキャラクターの「速見あすか」が映し出され、お客さまの「この近くのカフェはどこ?」「オススメのレストランは?」「出国手続き後のエリアにお土産屋さんはある?」「出発予定時刻は変更ない?」といった質問に対し、地図や時刻表などの画面を提示しながら、ていねいに応対します。
実証実験は平日の14時~15時の1時間ですが、海外のお客さまを含め多くの方がブースを訪れ、多い日では1日に20名ほどが体験しています。

アバターキャラクター「速水あすか」 アバターキャラクター「速水あすか」

お客さま現場の課題をもとにゼロから創り上げる

株式会社ドコモCS千葉支店 法人営業部 第一法人営業担当の蒲谷水樹は、技術面で工夫した点を次のように話します。

「今回、成田空港さまに『ドコモ5Gオープンパートナープログラム』に参画いただき、現場課題を解決するソリューションをゼロからともに創り上げさせていただきました。今回の実証実験で技術的に工夫した点としては、ドコモオープンイノベーションクラウド®∗2に環境を構築し、モバイルエッジコンピューティング∗3の最新技術も駆使して、より低遅延を求めたという点です。遠隔アバターによる対面でのお客さま応対は、ストレスのないスムーズな会話が欠かせません。

これは5Gでなければ実現できませんでした。5Gというとスポーツやエンターテインメントに目が行きがちですが、可能性はそれだけにとどまりません。今回のように5Gを業務利用プラットフォームとして使っていただくことで、業務効率向上や多様な働き方の実現といった、これまでにない価値提供が可能になると思います。」

実証実験について

案内品質向上、採用機会拡大、緊急時対応に期待

実証実験に期待することについて田吹氏は、案内業務の品質向上、採用機会の拡大、緊急時の対応の3つを挙げます。「案内業務の品質向上については、現状は日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語対応ですが、遠隔での対応が可能となることから、今後さらに豊富な多言語での対応が拡充できると期待しています。アバターキャラクターでの遠隔案内ですと対応スタッフは現地に出社する必要がありませんので、居住地や服装の制限がありません。そのため、これまで出産、育児や介護などの理由で働きたくても働けなかった方々が短時間働くことも可能になります。これによりOB、OGのノウハウが活用できるほか、高齢者や体の不自由な方など、多様な採用機会の創出も期待できます。そして、電源と通信環境があれば必要に応じて設置場所が柔軟に変更できますので、災害や緊急時の対応としても有効です。」

「遠隔アバター案内」は今後商用化をめざしており、本実証における5G通信の実用性や、「遠隔アバター案内」に対する旅客者のニーズを検証し、商用化に向けた最適化を図っていくという。ドコモは、5G通信の拡大に伴い、AI・IoTのほか各交通機関の運行情報などを連携することで、空港スタッフの働き方改革の促進や、有人対応・多言語対応の案内を必要とする他業界への展開に向けた検討を進めていきます。

∗1 空港における施設案内業務を5Gネットワークを活用して、遠隔地にいるオペレーターがアバターを介してリアルタイムに案内応対するための実証実験は日本初。(2020年1月末時点。ドコモ調べ)

∗2 ドコモオープンイノベーションクラウド:ネットワーク伝送遅延の低減とセキュアなクラウド環境を実現するモバイル エッジ コンピューティングの特徴を持ち、ドコモのネットワーク網にクラウド基盤をつなぐことで実現。さらにクラウド基盤上にドコモが開発した画像認識やAIエージェント基盤などの技術や、ソリューションパートナーが提供する5Gソリューションを順次搭載。これによりソリューションパートナーとドコモによる、フィールドでのサービス検証が可能になり、5Gソリューションの創出加速が期待されます。

∗3 モバイル エッジ コンピューティング(MEC:Mobile Edge Computing):移動体通信システムの基地局などにコンピューターシステムを配備し、アプリやサービスを提供することをさす。標準化団体European Telecommunications Standards Instituteが仕様の標準化を進め、ドコモはMECの標準化検討に検討委員会の創設メンバーとして参加しています。

※この記事についての取材・資料は新型コロナウイルス感染急拡大前に準備・実施しています。

各社の役割

実証実験エリアのご提供及び案内スタッフを確保頂きました。
アバターキャラクターの製作及びアバター案内システムを構築頂きました。
株式会社NTTドコモ 5Gプレサービス環境の提供
5Gプレサービス対応端末等機器設備の貸与

※「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」「docomo 5G DX AWARDS」「ドコモ5Gオープンラボ」「ドコモオープンイノベーションクラウド」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。
※「ネットワークカスタマイゼーション」「キャリー5G」「クラウドダイレクト」は、株式会社NTTドコモの商標です。